昨年末、掲示板に「正月は(門松は)冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」と、とんちで有名な一休さんが(臨済宗の僧)詠まれたという歌を張り出しました。アニメ放送された一休さんでは正月の京の町を、杖の先にしゃれこうべを乗せてこの歌を詠みながら「ご用心!ご用心!」と練り歩くエピソードが紹介されているとか。
正月には誰しもが「おめでとう」を口にして、めでたい雰囲気に包まれるわけですが、忘れてはいませんか?あなたも、私も、また一歩「死(別れの時)」に近付きましたよと諭されています。
忘れがちですが、命にも時間にも限りがあります。人生は有限です。だからこそ「今」この瞬間がいかに大事か、そして限りある時間をどう生きるのかを問われているように思います。
正月を大きな区切りと捉える人は多いと思います。新たな気持ちでスタートを切ろうとする人、次こそはと奮起する人、大きな目標に挑戦しようとする人、さまざまな思いをもって迎えた新しい年ですが、先を見過ぎて「今」をおざなりにしてはいけません。今の積み重ねが未来になるのですから。「ご用心!ご用心!」です。
時間には限りがあります。過去を悔んだり、未来に不安を思うのではなく、この瞬間、この「今」を精一杯生きることが大切です。